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コーチングとティーチングの違いと上手な活用方法
特に近年では「コーチング」が注目を浴びていますが、ティーチングも同じように組織を円滑に動かし成果を上げていくためには必要不可欠な能力であると言えます。
この記事では、そんな「コーチングとティーチングの違い」と「上手な活用方法」について解説していきたいと思います。
コーチングとティーチングの違い
コーチングとティーチングは、共に組織において部下に対して使用する指導法ではありますが、その内容には大きな違いがあります。
明確に違うポイントとしては、コーチングが「相手に考えさせ、自ら答えを導き出させること」に対して、ティーチングは、「わかりやすい言葉で相手に答えを教えること」なのです。
コーチング
馬車で目的地まで送り届けるという意味から、相手が目標を達成させるために支援をするということを「コーチング」と呼ぶようになったのです。
最適な答えは相手の中にあると考え、相手の考えや悩み、意欲などをしっかりとヒアリングしていきます。
その後、ゴール(目的)の設定やそのプロセスを自ら設定させて、実行させていきます。
最終的にはどんな場面でも自ら考え、行動し、成果を上げるような人材へと導いていくのです。
ティーチングよりも時間は掛かりますが、長期的に考えた場合は組織に大きなメリットをもたらす可能性が高くなります。
また、各自が高いモチベーションを維持することができる為、パフォーマンスが上がり優秀な人材の流出を防ぐというメリットもあります。
現代は1ヶ月先に何が起こるか分からない変化の時代であるがゆえに、自ら考え行動ができる社員を増やすことは「変化に対応できる企業」になる上で非常に重要となっているのです。
ティーチング
学校の先生のように、自分の知識や経験を相手に教えていくことで、相手のスキルや能力を上げていきます。
ティーチングは、教える側が明確な答えを持っていて、相手のレベルに合わせてスキルややり方を教えるのかアドバイスをして答えを導き出すか変えていきます。
可能な限り言語化していき、相手が再現できるようにしていくのです。
コーチングよりもスピーディーに成果を上げることができる、役職者の負担がコーチングよりも低いケースが多いといったメリットもあります。
更に、一度に大勢の相手に対して教えることができるので、短期間の効果が非常に大きいというメリットもあります。
コーチングとティーチングを併用するという方法も効果的
どちらの方法も一長一短があるので、ケースバイケースで合う方法を選択することでより強い組織を目指すことができます。
例えば、ティーチングを強めたことにより上司への依存やモチベーションの低下などが起こっている場合には、少しずつコーチングを取り入れていくことで改善されることもあります。
また、コーチングを強めたことで組織として成果を出せない状態に陥ってしまった場合には、ティーチングを取り入れて成果を出しやすくすることも可能です。
具体的な使い分けの事例
もう少しコーチングとティーチングの使い分けについて挙げていきましょう。
・対象者に一定以上の能力がある場合はコーチングが有効
一定以上のスキルや能力がある相手の場合は、土台がしっかりとしているので、きっかけを与えさえすれば自分で答えを導き出せる可能性が高いと言えます。
・対象者のスキルや能力が乏しい場合はティーチングが有効
一定以上のスキルや能力がない相手の場合は、細かい部分までスピーディーに教えることができるティーチングが適していると言えます。
・スピーディーさが求められないタスクでは、コーチングが有効
コーチングは、相手の個人能力を最大限に高めることが可能なので、スピーディーさを求めないタスクでは非常に良い経験ができます。
確かな力を身に付けることで、それ以降は自分で考え、指示なしでも業務を遂行できるようになるはずです。
・緊急性の高いタスクの場合はティーチングが有効
タスク完遂までに期限があるなど緊急性の高い時には、ティーチングを使いスピーディーに成果が上げられるようにするべきです。
コーチングとティーチングの違いと上手な活用方法 まとめ
・コーチングは「相手に考えさせ、自ら答えを導き出させること」
・ティーチングは、「わかりやすい言葉で相手に答えを教えること」
・どちらにもメリットとデメリットが存在する
・コーチングとティーチングを併用するという方法も効果的
コーチングとティーチングのどちらも組織として成果を出し続けるためにとても重要なテクニックとなります。
これらのスキルをしっかりと理解し、実践できる役職者を育てられるかどうかが、これからの時代を生き抜く企業になれるかの大きなポイントとなるのかもしれません。