EVENT活動報告
『英雄の旅』神話論とライフキャリア – Points of You 実践講座 Journey編
主催:上野貢潤
人生は年表のようなものではない。
Points of Youのシリーズ記号は、人生の構成要素を外観したもの。
その1つ「Journey(人生の旅)」をテーマとする実践講座を開催しました。
「行動」が目の前の瞬間へクローズアップするのに対して、「旅」は人生のロングショットへと視点を広げます。
今回の会場は、代官山。ガラス張り、真っ白な壁のギャラリー空間。
(抹茶でポージング)
人生は不連続。
あなたの人生は、スタートからゴールへ向けた一本の線のようなものでしょうか? それとも終わりと始まりを繰り返し、想像を超えた景色やルールの変化を体験するパラダイムシフトの重なりでしょうか?
神話学者ジョーゼフ・キャンベルは古今東西の伝承や物語を調べ、それらに共通のパターンがあることを発見しました。これを『英雄の旅(ヒーローズ・ジャーニー)』と呼びます。
今回のJourney編では、「深い洞窟」を中心に扱いました。それは人生の次のステージへ向かうときに現れる、自分の内面への挑戦。
困難に直面した経営者のコンサルティング事例、映画や神話などでの描写を紹介して、その普遍性について確認しました。
さらに、心理カウンセリングでよく発生する不思議な言動・行動パターンについて紹介しました(特定の言葉が言えなくなる、急に気持ちに反する態度が現れる、突然短期記憶がなくなるなど)。これは「深い洞窟」での物語の主人公の反応や言動によく似ています。
「へぇー、そんな人いるんだぁ」と不思議がる参加者。
しかし、その直後の体験ワークでは、その不思議な言動・行動パターンが、ご自身にも起こります。
これが古の先人たちが神話にしたためた「深い洞窟」であり、心理学では「シャドウ(影)」と呼ばれるものです。
ついでに、Points of Youを応用したワークで、シャドウに光が当たり、影から解放される体験もしていただきました。『英雄の旅』前半のプチ体験です。
なんかいい感じでしたでしょ。
◆チャレンジ・ワーク1
シャドウワークと呼ばれる、心の死角(シャドウ)を受容するワークをPoints of Youを使って手軽に行いました。何が起こるかは、人それぞれ。「深い洞窟」場面の主人公のように、それぞれの展開となります。
参加者の方々、「よかった」と口々におっしゃっていたので、どうやら光が当たったようです。
◆チャレンジ・ワーク2
極度な危機に対峙したときに人が経験する走馬燈体験というものがあります。このとき、人は今まで生きてきた全てを使い、今まで頼りにしていたものを手放すという不思議な能力を発揮します。トランジション論では「ニュートラルゾーン」、神話論では「イニシエーション(試練の道)」というあたりに相当し、なかなかの過酷な体験です。
Points of Youを使うことで、極度な危機、過酷な体験をせずに、トランジションをプチ体験するワークをしてみました。こんな楽をしたら、神様は怒るかしら。でもこのワークをやりこなす参加者の方は、それぞれに既にイニシエーションに挑戦してきたということかと思います。
◆解説
今回はエバンジェリストの参加者がいらっしゃらなかったので、コーチングゲーム(個人セッション)上達のためのお話は省略。
このあたりのテーマを古の人々がどのように表現してきたのか、神話以外の分野として、古典絵画なども観てみました。映画や絵画を観ることが感銘深くなりますね。
■Kojun(企画、メインファシリテーション)
〔専門分野〕
・心の悩みの根本解決(心理セラピー)